「AIに引用されるには、自社サイトのコンテンツを充実させることが重要だ」という説明は間違いではありません。ただし、それだけでは足りません。Ahrefsが75,000ブランドを対象に行った調査では、ChatGPT・AI Mode・AI Overviewsいずれにおいても、被リンク数よりも「ブランデッドウェブメンション(Web上でブランド名がどれだけ言及されているか)」の方が、AIの可視性と強く相関していました。そして、この「言及」を最も効率よく、しかも権威性の高い形で増やせる手段の一つが、雑誌・新聞・テレビといった第三者メディアへの掲載です。

本記事では、Ahrefsが2026年に公開した「Top Brand Visibility Factors in ChatGPT, AI Mode, and AI Overviews」という一次調査をもとに、なぜ第三者メディアへの掲載がAIO/LLMO対策として有効なのか、そして自社サイトの情報発信だけでは埋められない部分をどう補うかを解説します。

1. 「自社サイトを充実させれば引用される」という誤解

AIO/LLMO対策というと、自社サイトの記事を増やす、構造化データを整備する、というオンサイト施策に意識が向きがちです。もちろんこれらは土台として必要ですが、それだけでは「AIがそのブランドをどれだけ信頼できる存在として認識しているか」という部分は補えません。Ahrefsの調査は、この「信頼」の部分を左右しているのが、自社の外側にある第三者からの言及であることを示しています。

Before(よくある発想)

オンサイト施策だけで完結

自社サイトの記事量を増やし、構造化データを整備すればAIに引用されるはずだ。

After(AIO/LLMO的に正しい発想)

外部からの言及も同時に増やす

自社サイトの整備に加えて、雑誌・新聞・テレビ等の第三者メディアでブランド名が語られる機会を増やす。

2. ブランドメンションが被リンクの約3倍AI可視性と相関

Ahrefsが75,000ブランドを対象に行った調査によると、Web上でのブランド言及(Branded web mentions)とAIの可視性との相関係数は、ChatGPTで0.664、AI Modeで0.709、AI Overviewsで0.656でした。一方、被リンク数との相関は「非常に弱い」と報告されています。

“Branded web mentions correlate at 0.664 with ChatGPT visibility, 0.709 with AI Mode, and 0.656 with AI Overviews — while backlink counts show very weak correlations across all three.” 出典:Ahrefs「Top Brand Visibility Factors in ChatGPT, AI Mode, and AI Overviews(75k Brands Studied)」
指標ChatGPTAI ModeAI Overviews
ブランドメンション(Web上の言及)0.6640.7090.656
被リンク数非常に弱い相関

従来のSEOでは「被リンクがGoogleにどこを信頼すべきか教える」役割を果たしてきました。これに対しAIO/LLMOの文脈では、「ブランド名がどれだけ様々な場所で語られているか」がAIにとっての信頼シグナルになっている、というのがこの調査の示唆です。

3. リンクがなくてもAIは「言及」を記憶する

ここで重要なのは、この「言及」がリンク付きである必要はないという点です。生成AIは学習データやWeb検索結果からテキストそのものを処理するため、リンクがない文中の社名・サービス名であっても、AIがブランドを認識する材料になり得ます。つまり、雑誌の紙面やテレビの放送内容のように、そもそもハイパーリンクが存在しない媒体での言及も、AIにとっては無関係ではないということです。

4. なぜ雑誌・新聞・テレビの掲載は言及の質が高いのか

ブランド言及であれば何でも同じ価値を持つわけではありません。SNSでの言及と、大手新聞社や有名雑誌、テレビ番組での言及とでは、AIが参照する情報源としての権威性に差が出やすいと考えられます。新聞・雑誌・テレビは、編集部による事実確認や取材プロセスを経て掲載される媒体であり、Web上の一次情報としての信頼度が元々高いためです。

Before(自社発信のみ)

言及元が自社サイトとSNSだけ

「当社はこの分野で実績があります」と自社が発信するだけの状態。

After(第三者メディアの言及を加える)

編集を経た第三者媒体からの言及がある

新聞・雑誌・テレビ等、編集部の取材・事実確認を経た媒体で社名が語られている状態。

5. 掲載獲得が難しい・費用がかかる理由

もっとも、新聞・雑誌・テレビへの掲載は、狙って簡単に獲得できるものではありません。編集部・番組制作側の企画意図に合致する必要があり、企業側から一方的に依頼して実現するものでもありません。また、広告枠としての掲載であれば高額な出稿費用がかかることが一般的で、中小企業や成長段階の企業にとっては予算的なハードルが高い施策でもあります。

こうした背景から、AIO/LLMO対策として第三者メディア掲載の重要性は理解していても、実際にどう動けばよいか分からず後回しにしている企業も少なくないと考えられます。弊社では、この第三者メディア掲載の獲得支援を、AIO/LLMO対策の一環としてコストを抑えた形でサポートしています。興味がある場合は、無料相談で自社に合った進め方をご案内可能です。

6. チェックリスト

  1. 自社サイト以外での言及数を把握する:Web検索やSNSで自社名を検索し、第三者による言及がどれだけあるか確認する
  2. 言及元の媒体の権威性を確認する:SNSでの言及か、編集を経た媒体での言及かを区別する
  3. 被リンクの有無にこだわりすぎない:リンクがなくてもテキストとしての言及自体に価値がある
  4. 第三者メディア掲載を年間計画に組み込む:単発ではなく継続的に掲載機会を作る動きを検討する
  5. 掲載獲得の予算・工数を確保するか、外部支援を検討する:自社対応が難しい場合は専門家への相談も選択肢に入れる

7. よくある質問

Q. SNSでの言及と雑誌・新聞・テレビでの言及は、どちらもAIO/LLMOに効果がありますか。

A. どちらもブランド言及として一定の意味を持ちますが、新聞・雑誌・テレビは編集部の取材・事実確認を経て掲載されるため、情報源としての権威性がSNSでの言及より高くなりやすいと考えられます。

Q. 掲載してもらったら、必ずAIに引用されるようになりますか。

A. 掲載実績が増えることでAIの可視性向上が期待できますが、必ず引用される保証があるものではありません。自社サイトの構造化データ整備等、他のAIO/LLMO施策とあわせて取り組むことが重要です。

Q. 掲載費用はどのくらいかかりますか。

A. 広告枠としての掲載か、編集記事としての掲載かによって大きく異なり、一概にお伝えできません。具体的な費用感は無料相談にてご案内しています。

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株式会社THE WORLD のAIO/LLMOチームマネージャー。福岡・天神を拠点に、AIO/LLMO対策やAI導入支援の現場で企業のAI活用を支援。生成AI時代に「選ばれ続ける」ための実践知を発信しています。