目次
1. IndexNowとは何か
IndexNowは、Microsoft(Bing)とYandexが2021年に共同で公開したオープンプロトコルです。サイト運営者がページを新規作成・更新・削除した際、対応する検索エンジンに対してAPI経由でそのURLを即座に通知できます(公式仕様:indexnow.org)。
これはAIO/LLMOの観点で言うと、AIが回答を作る際に外部の検索結果を取得して参照する仕組み(RAG。Retrieval-Augmented Generationの略で、AIが自分の学習知識だけでなく、検索で取得した最新情報を根拠に回答を組み立てる仕組みのことです)の「取得元となる索引(インデックス)の鮮度」に直結する技術です。索引に載るまでの時間が短いほど、AIが最新記事を参照できる可能性が上がります。
2. 対応している検索エンジン・していない検索エンジン
ここが記事化する上で見落とされがちな点です。IndexNowは全ての検索エンジンが対応しているわけではありません。
| 検索エンジン | IndexNow対応 |
|---|---|
| Bing(Microsoft) | 対応 |
| Yandex | 対応 |
| Naver(韓国)・Seznam.cz(チェコ)・Yep | 対応 |
| 非対応(2021年に試験導入を検討したが正式採用せず。独自のクロール基盤とGoogle Indexing APIで運用) |
つまり「IndexNowを設定した」だけでは、Google側の索引更新速度は変わりません。Googleに対しては、従来通りXMLサイトマップの更新とSearch Consoleの「インデックス登録をリクエスト」を併用する必要があります。
3. ChatGPT検索がBingの索引を使っているという事実
ここがこの記事の核心です。OpenAIはChatGPT検索においてBingの検索インフラを利用しており、ChatGPTが引用するURLの多くはBingの索引を経由して発見されています。SEO分析会社Seer Interactiveの調査では、ChatGPT検索の引用結果の87%がBingの検索結果上位と一致していたと報告されています(詳細は本文末の出典を参照。この数値は第三者調査会社による分析であり、OpenAI公式発表ではない点に留意してください)。
4. 通知の実装方法(コード例)
IndexNowの実装は、対象URLとサイト所有権を証明する鍵(key)ファイルをサーバーに設置したうえで、以下のようなリクエストを送るだけです。
WordPress運用の場合は、プラグイン経由でこの通知を自動化する方法が一般的です。手動でリクエストを送る運用は現実的ではないため、記事公開のたびに自動送信される仕組みを組むことが前提になります。
5. サイトマップ・robots.txtとの違い
「サイトマップやrobots.txtがあれば十分では」という疑問が出やすい部分です。それぞれ役割が異なります。
- サイトマップサイト内の全URL一覧を提示する仕組み。クローラーは定期的に読みに来るが、「いつ来るか」はクローラー側の判断に委ねられる
- robots.txtクローラーのアクセス可否を制御する仕組み(詳しくはAIクローラーとrobots.txtの解説記事を参照)。更新を通知する機能はない
- IndexNow「このURLが変わった」という事実をこちらから能動的にプッシュ通知する仕組み。対応検索エンジンに対してのみ即時性が生まれる
6. まとめ
更新記事の発見速度を上げたい場合、IndexNowはBing・Yandex等には有効ですが、Googleには効果がありません。ChatGPT検索がBingの索引に依存している以上、AIO/LLMO施策としてはIndexNowによるBingへの即時通知と、Google向けのサイトマップ更新を並行して行う必要があります。企業情報の構造化データ(関連記事はこちら)と合わせて、AIに発見されやすいサイト基盤を整えることが重要です。
Q. IndexNowを設定すればGoogleの検索順位も上がりますか?
A. 上がりません。IndexNowは索引に載るまでの速度に関わる仕組みであり、順位を決めるランキング要因ではありません。またGoogleはIndexNowに対応していないため、Google経由の発見速度には影響しません。
Q. 手動でIndexNowを送信し続ける必要がありますか?
A. 記事公開のたびに手動送信するのは現実的ではないため、CMS側のプラグインや自動化スクリプトで、公開・更新のタイミングに合わせて自動送信する仕組みを組むことを推奨します。



